山さん(仮名:意味はないですが)

下の子の病院へ自転車をこいでいると(後ろには子ども)、ガソリンスタンドから子どもが通っていた幼稚園のバスが出てきました。運転手は山さん(仮名)窓を開けて「こんにちは〜、やぁ○○くん」と声を掛けてくれました。お元気そうで何よりです。
上の子と下の子と4年続けて幼稚園にはお世話になりましたが、この方(一度退職してから再就職したかしら?60歳は過ぎている感じ)、誰に対してもいつも穏やか、丁寧、そして腰が低い。
自転車に下の子を乗せて行事などで幼稚園に行くと「いやいや、お母さん方はえらいですね〜。お兄ちゃんもいるのに、こんな小さい子の面倒も見てえらいですよ〜。」と、そんな大したことしていないのに褒めてくれました。役員をしていたとき日中幼稚園に行くと、庭や遊具の手入れをしたりバスを磨いていたりいつも動いていました。たまにしか車を運転しない私が幼稚園の狭い駐車場で涙目になっていた時には「どれどれ、お母さん変わりましょう」と入れてくれたこともありました。(これは私が下手なだけ、泣)
お母さん方の間でも評判のよい先生でね〜。あまりに評判がよいので私なんか「実は酒乱かも」とか「奥様をあごで使っているかも」なんて空想妄想していたのですが、酒臭かったことも機嫌が悪かったことも一度もありません。どんな育ち方をした方だろうとついつい考えてしまいます。山さんのバスで子ども達を送迎して温かい言葉を毎日かけていただいて本当によかったと思います。
憂鬱になるニュースが多い世の中ですが、やはり人間は人との関わりなしには生きていけないものだと思います。おい、こらっ!と叫びたくなる人も多いですが、じっくり語り合いたい人もいっぱいいます。子どもには、いろんな人と出会っていろんなことを感じて自分のことを深めていって欲しいし、私もまだまだ刺激を受けて大きくなりたいなぁと、今日山さんと会って改めてそう思いました。